在留カードの期限切れ

また、在留カード更新申請は有効な在留資格を持っている人だけが申請できるものなので、原則として在留カードの期限が切れた人は申請できません。もしも、更新申請中に期限が切れてしまっていたり、うっかりしていて期限が切れた場合どうなるのでしょうか。

更新申請中に期限切れ
この場合は「在留期間の特例」という制度があります。これは、申請をしていれば、「在留期間」の満了日から２ヶ月間は、不法滞在にならず適法に日本に在留できるというものです。

ついうっかりしていて期限切れ
期限が切れるまでに更新の申請すらもしていなかった場合には、原則として申請は受け付けてもらえません。ただし、「特別受理」という例外によって申請を受け連れてもらえることがあります。
「特別受理」の要件として求められているのは「申請の遅延が天災・事故・疾病等申請人の責めに帰すべからざる事由によるものと認められる場合」で「申請すれば確実に許可となるような場合」です。
ところが、ついうっかりだと「申請人の責めに帰すべからざる事由」とは認められません。少し前までは1日、2日の遅れならば受理されることがありましたが、現在はより厳しくなっていて、一日の遅延でも帰国しなければならないなど、ベナルティを課される場合があります。

在留資格期限切れの罰則
・強制送還
・3年以下の懲役・禁錮もしくは300万円以下の罰金

また「在留特別許可」という方法で日本に残る方法もあります。しかし、「在留得別許可」が認められるのは日本人の配偶者等や永住者の配偶者等ばかりです。単純な就労資格から「在留特別許可」を得るのは非常に難しいと言えます。
不法滞在になってしまった場合の退去強制や、在留特別許可に関しては以下のページに詳しく書かれています。

オーバーステイしている場合どうすればいいのか

雇用主への罰則
また、在留期限が切れてそのまま働いていた場合、会社側にもペナルティが課されることになります。
「不法就労助長罪」
3年以下の懲役若しく300万円以下の罰金

ビザが期限切れなってしまった場合に取るべき行動
まずは入国管理局へ出頭しましょう。後になればなるほど状況は悪くなります。また、必ず自主出頭しなければなりません。自主出頭しなかった場合、自主出頭した場合と比べてかなり不利になってしまいます。
担当者に事情を説明して指示に従います。遅延の理由をまとめた文書をあらかじめ用意して担当者になるべく詳しく、わかりやすく説明します。
また、できるかぎり会社の人事担当者など、日本語のできる人も同行した方がいいでしょう。
運がよければ、更新が認められるかもしれませんが、最悪の場合、一旦母国に帰国してビザを取り直さなければならなくなる可能性もあります。

在留期限については、入管から「もうすぐ更新日です」と通知が来るものではありません。
在留期限については、外国人本人はもちろん、雇っている会社の人事担当者も、あらかじめ十分把握しておく必要があります。