新型コロナウィルス流行におけるインドネシア政府の対応について

2020年03月16日  

3月15日、ジョコウィ大統領は声明を発表し、インドネシアにおける新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府部内に対し、世界的なパンデミックであるCOVID-19に対応するため、通常以上の措置を強化するよう指示したほか、地方政府に対し、各地方の状況により、COVID-19の感染拡大とその影響に対応するため、効果的かつ効率的な(以下の)措置をとることを要請しました。

ジョコウィ大統領の声明を受け、当館管轄地では、デンパサール市及びバドゥン県が域内のすべての幼稚園、小学校、中学校を2週間休校とし、児童生徒は自宅学習を行うよう通達を出し、3月16日より実施するようこれらの学校に呼びかけています。西ヌサ・トゥンガラ州知事は、全国統一試験を控えている高校以外の全ての学校は14日間休校、ギリ3島及びアマン・ミネラル・ヌサ・トゥンガラ港への入域を当面
14日間禁止するとしています。また、東ヌサ・トゥンガラ州知事は、東ティモールとの国境を一時的に封鎖することを表明しています。

今回のジョコウィ大統領の声明とそれを踏まえた各地方政府の措置は今後の在留邦人の生活に影響を与える部分も含まれているため、居住されている地域の状況及び情報に十分に留意するようお願いします。今後も新型コロナウイルスの感染状況によってインドネシア政府の政策が頻繁に変わる可能性があり、その都度、領事メール等で情報提供を行っていきます。

1. 3月15日、ジョコウィ大統領は声明を発表し、インドネシアにおける新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府部内に対し、世界的なパンデミックであるCOVID-19に対応するため、通常以上の措置を強化するよう指示したほか、地方政府に対し、各地方の状況により、COVID-19の感染拡大とその影響に対応するため、学生の在宅学習の方針策定、一部の公務員による在宅勤務の方針策定、多くの人が集まる行
事の延期措置など、効果的かつ効率的な(以下の)措置をとることを要請しました。
また、閣僚のひとりが新型コロナウイルスに感染した事実も認めました。(ジョコウィ大統領の声明文の概要は以下4を参照ください)

2. 同日、ジョコウィ大統領の声明を受け、当館管轄3州(バリ州、西ヌサ・トゥンガラ州、東ヌサ・トゥンガラ州)における同日現在の対応ぶりは以下の通りです。
(1)バリ州
バリ州政府関係者によると、幼稚園、小学校、中学校の閉鎖については各市及び県が判断するとしています。デンパサール市及びバドゥン県は、域内のすべての幼稚園、小学校、中学校を2週間休校とし、児童生徒は自宅学習を行うよう通達を出し、3月16日より実施するようこれらの学校に呼びかけています。なお、高等学校についてはまだ決定されていません。文民公務員の自宅での勤務については、中央政府の決定を待って州知事が判断する予定です。なお、現時点では観光スポットへのアクセス制限はありません。
(2)西ヌサ・トゥンガラ州
報道によると、西ヌサ・トゥンガラ州知事は3月15日以下の声明を発表しました。
ア:全国統一試験を控えている高校生以外の全ての段階の学校は14日間休校とする。
イ:観光客によるギリ3島及びアマン・ミネラル・ヌサ・トゥンガラ港への入域を当
面14日間禁止する。
ウ:空港及び港湾におけるセキュリティー・チェックを強化する。
エ:公共の場所にアルコール消毒液などを用意する。
オ:人が大勢集まる場所に行かないよう要請する。
カ:文民公務員が州外へ出ることを禁止する。
(3)東ヌサ・トゥンガラ州
報道によると、東ヌサ・トゥンガラ州知事は以下につき発言しています。
ア:文民公務員が州外へ出ることを禁止する。
イ: 東ティモールとの国境を一時的に封鎖する。

3.今回のジョコウィ大統領の声明、及びそれを踏まえた各地方政府の措置は今後の在留邦人の生活に影響を与える部分も含まれているため、居住されている地域の状況及び情報に十分に留意するようお願いします。今後も新型コロナウイルスの感染状況によってインドネシア政府の政策が頻繁に変わる可能性があり、その都度、領事メール等で情報提供を行っていきます。

4.ジョコウィ大統領声明(2020年3月15日、ボゴール宮殿)の概要
(1)今月初旬にCOVID-19の事例発生を公表して以来、私は、保健大臣及び関係省庁に対し、世界的なパンデミックであるCOVID-19に対応するため、通常以上の措置を強
化するよう指示した。
(2)インドネシアより先に感染拡大を経験した国のなかには、封鎖を実施している国もあるが、封鎖は行わずに、COVID-19の感染拡大を抑えるための厳しい制作や措置
を取っている国もある。
(3)政府は、COVID-19感染拡大に対応するために、WHOと引き続き意思疎通を図り、WHOの医療プロトコールを活用し、公衆衛生の専門家達と相談している。
(4)政府はCOVID-19即応タスクフォースを設置し、ドニ・モナルド国家防災庁(BNPB)長官が指揮を取っている。同タスクフォースは、中央及び地方の全国の力を
連携させ、文民公務員、軍、警察の参加を得て、さらには、民間・社会団体・高等教育機関のサポートを得ながら、すでに効率的に活動している。
(5)多くの島々から成る大きな国であるため、COVID-19の感染拡大の度合いは地域によって異なる。このため、全ての州知事、県知事及び市長に以下を要請する。
・地域の状況を継続的にモニターし、状況の分析に際しては医療専門家に相談すること。
・国家防災庁と相談し、当該地域が非自然災害緊急対応の状態か、あるいは、緊急警戒の状態かを決定すること。
(6)各地域の緊急状態に基づき、地方政府関係者は、国軍及び国家警察関係者の支援、及び、中央政府のサポートを得ながら、COVID-19の感染拡大とその影響に対応するため、効果的かつ効率的な(以下の)措置をとる。
・生徒、大学生の在宅学習の方針を策定する。
・文民公務員の一部が、市民サービスを優先させつつ、オンラインによる在宅勤務が、できるよう方針を策定する。
・多くの参加者が集まる行事を延期する。
・地方公立病院の能力を活用し、また、保健省の推薦を得た私立病院、研究機関、高等教育機関と協力しつつ、COVID-19感染検査サービスと最大限の治療サービスを強化する。
(7)私(大統領)は、効果的、効率的に活用できる十分な予算措置を取るよう指示した。
(8)パンデミックであるCOVID-19は、インドネシアを含む世界経済の大規模かつ深刻な減速化という影響を与えている。そのため、インドネシア政府は、この影響への対策として(以下のような)迅速な措置をすでに取っている。
・国民の需要を満たすための必需品在庫の十分な確保。
・経済活動が通常通り行われための経済刺激策策定。
・地方首長に対し、この政策を支持し、地方において十分な政策を行うよう求める。
(9)私(大統領)とすべての閣僚は、COVID-19の感染拡大からインドネシアを守り、インドネシア経済への影響を最小化させるために引き続き懸命に働く。
・昨日公表したように、閣僚のひとりがCOVID-19に感染した。
・対策措置はすでに取っている。閣僚たちは通常通り十分に働くことができると確信している。
・ここ数日間、一部の閣僚は在宅ではあるが、健康問題を克服し、COVID-19の経済的影響を克服するために、より懸命に働いている。
(10)最後に、全てのインドネシア国民に対し、引き続き落ち着き、パニックにならず、警戒を高めつつ生産的であることを求める。そうすればCOVID-19は食い止められる。この状況下において、家で働き、勉強し、信仰上の義務を行う時である。いまが、協力して働き、団助け合い、団結し、ゴトン・ロヨンの時である。これが社会運動になることを期待する。そうすれば、COVID-19に最大限対応できるであろう。

5.関連サイト
○海外安全ホームページ(新型コロナウイルスに関する注意喚起)
https://www.anzen.mofa.go.jp/
○日本国厚生労働省ホームページ(感染症情報)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/index.html
○日本国国立感染症研究所ホームページ(コロナウイルスに関して)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-2020-01-10-06-50-40/9303-coronavirus.html

【問い合わせ先】在デンパサール日本国総領事館 Konsulat Jenderal Jepang di Denpasar

Jl.Raya Puputan No.170, Renon, Denpasar, Bali, Indonesia
Tel: (+62)0361-227628
Fax: (+62)0361-265066
e-mail: denpasar@dp.mofa.go.jp
Web: https://www.denpasar.id.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
休館日:土・日、休日 開館時間:08:30~12:00、13:30~16:00


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